地質と土壌
複雑なモザイクを構成するアルト・アディジェのブドウ栽培
北方面からの風を遮断するアルプスの山脈のおかげで、アルト・アディジェ(南チロル)は気候の上でまさに「孤島」になっています。さらに、このような地理的位置により、ブドウ栽培は最適な地質条件も頼りにできます。わずか数キロメートルの距離の範囲内で、氷河、人気のない谷間、ブドウ畑で覆われた日当たりの良い斜面に出会います。アルト・アディジェは、このような多様な風景、地質学的性質により、生物多様性を持つ土地となっています。このような条件のすべてが重なって、アルト・アディジェで栽培する多くのブドウ品種の紛れもないアイデンティティーに反映される、ミネラル感のある「キュヴェ」が誕生するのです。
「このワイン産地は、通常のテロワールの定義では説明しきれないほど、非常に多種多様の地理条件を備えている。時には、隣接するふたつのブドウ園が、地質や気候の上で非常に違った特徴を備えているために、それぞれのワインが全く違うアイデンティティーを持つこともあるほどだ。」
地学者 カルロ・フェッレッティ氏